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家族でなんとかできると思い込み、2年半が経過

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この指止まれ!
本人と父母の体験談

No.08

中学生・女子

ゲーム/ネット/スマホ依存

家族でなんとかできると思い込み、2年半が経過

不登校のはじまり

うちの子は、中3の10月ころに、「学校の教室がまるで荒野のようで入りたくない」と言い、「とても暗い顔」を見せ、「急に泣き出したり」、「トイレで突然『あーーー!!』と大声を出したり」するようになりました。その時、「これは放置したら不登校になる」と感じ、11月に担任に相談しました。しかし学校には特に問題はないという回答でした。12月にたまたま肺炎で高熱が1週間続き、学校に行けなかったら、その後不登校が始まりました。

1度は学級委員をし、成績も学年10位以内だったこともあり、手もかからない良い子として育ってきていました。しばらく休めばきっと子ども自ら動き出すと信じ込んでいたので、「今はじっくり休もう」と言って、学校へは行かせませんでした。

家族でなんとかできると思い込み、2年半が経過

卒業式はその当日夕方校長室で先生方だけに見守られ卒業証書を頂きました。高校受験は子どもが希望し受けましたので、高校に行けるかもと期待を持ちました。受験合格はしましたが、結局1ヶ月程度でまた不登校になりました。
この頃から、不登校解決をしてきたという人を探し夫婦でアドバイスを受けていましたが、親が子どもに求める「とにかく社会経験のために外へ出る」ことはほとんどできませんでした。元気学園のことは知りあいから聞いて知っていたのですが、夫は「車で3時間も離れているところなんて遠すぎる」と言いましたし、子どもも全く興味を示しませんでした。子どもの暴力や暴言は全くなく、拗ねるように無言になるようなことは時にあっても、普段の会話は普通にしていましたし、夕食も家族で食べていましたから、自分はまだ家族でなんとかできると思い込んでいました。でもその思い込みは間違っていました。
高校も結局中退し、17歳になるころには子どもを本当に助ける力が母親としてはもうないと感じるようになりました。どこか助けてくれるところを頼りたいと考えましたが、今度は夫が地域の不登校対策をしている高校や県の相談センターを探してきて子どもと一緒に見学に行ったりしましたが、子どもが続けて動き出すことはありませんでした。
18歳(世間でいう高校3年)になるころ、知りあいから、「元気学園が一番早く確実に元気になる」と、もう一度背中を押してもらい、このときには夫も自分ができる事はやり尽くしたと感じていたのか、更に子どもも、つまり家族3人全員が「1度元気学園を訪ねてみよう」と思い行動したのです。最初に異常を感じた中学3年の時期から2年半が経過していました。

元気学園にきて良かったこと

元気学園の面談で先生から「年齢的には遅いけれど元気学園の入学を許可します」と言って頂いたときには、心からホッとしました。これで子どもにとって本当に良いことが始まると思えたからです。
夫や子どもは「(何となく)そうするか…」という雰囲気でした。でもたまたま見学させて頂いた学園の寮で先生に挨拶を促された時、その場にいた生徒さん達に子ども自身が「入学することになりました。宜しくお願いします」と挨拶したのです。その時に家族3人の「元気学園にお世話になる」という共通の覚悟ができたのだと思っています。

子どもがお世話になってまだ2ヶ月ですが、良い事はたくさんあります。

1.寮生活なので同年代の子ども達と四六時中コミュニケーションする機会がある
家に閉じこもっていた期間はほとんど昼夜逆転し、ネット動画を見て過ごしており、全く社会的な交友はありませんでした。

2. 子ども達のことをしっかり先生方が見守ってくれる
学園の先生方の愛情は親以上と言って良いほどだと感じています。厳しくて、優しいのです。社会のあり方、常識を子ども達が正しく認識できるように博識を持って話して下さいます。恥ずかしながら、親も親としての心構えを鍛え直してもらっています。

3. いろんなイベントを計画・実施している
我が子はたった2ヶ月のうちにオーケストラコンサート・ラグビー観戦・農作物の収穫・美術館鑑賞を経験しました。
「食べること」「運動すること」「学習すること」「コミュニケーションすること」など、社会で必要な全ての指導をして下さるので、心身共に健康になっていくことを信じられます。面会に行くと、子どもが笑顔で「会いに来てくれてありがとう」とか「学園は楽しい」と話してくれるからです。

厳しさと優しさのなかで、実力をつける

学園に行くまでは、我が子は何にも悪くない、ただ学校の友人に恵まれなくて自信がなくなってしまっただけだと思っていました。しかし今は違います。子どもの不登校は学校や社会のせいではないと考えています。なぜなら学校や社会がどんなに不完全だとしても、現実は全ての人がその中で生きていかなくてはならないからです。
子ども自らがその中で生きていけるだけの「体力」「学力」「コミュニケーション能力」を持たないことにはいつまで経っても自信を持って社会で役立つことができません。元気学園では、その本当の実力を厳しさを備えたたっぷりの愛情で育ててもらえます。
我が子は学園入学時の健康検査で、不整脈血液の酸素飽和度などの軽度の異常が見つかりました。
体の不調のために動きがゆっくりとなり、他の生徒のスピードにいつも少し遅れてしまうような生活を続けていくうちに自信がなくなっていったのかもしれないという可能性を知ったとき、驚愕しました。
元気学園だからこそ教えてもらえた現実です。幸い元気学園は体の不調を伴う不登校児に20年以上(当時)もの経験があるのです。今は夫も自分も(そして我が子もきっと)元気学園にお世話になって心から良かったと思っています。

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