No.25
母
中学生・女子
進学校
言及なし(不器用)
すぐに動いたから出会えた、安心して努力できる場所
元気学園の先生方は「ここに連れてくるまでに時間がかかる」とおっしゃいます。
しかし、我が家のケースは、連れてくるのに全く時間がかかりませんでした。
娘が学校に全く通えなくなって、一週間後には、元気学園に面談に行きました。
元気学園を知ったきっかけは小林先生が書かれた本でした。
娘は学校に行けない日や週末は、必ず3時間ほど本屋巡りをしていました。
主人が休みの日に、娘はどんな様子で本屋で過ごしているのだろうと思い、様子を見に行った時に、本と出会いました。私もすぐに読むようすすめられ、読みました。
主人は本屋での娘の様子から「私は寂しい」というオーラを放っている娘を見ていられない、と言いました。
もともと人が大好きな娘。人が好きなら、人とのかかわりを、人を通して学ぶしかない。
そのためには、家に閉じこもり、夕方本屋に行く生活では、無理だと考えていました。
そして、「Cみたいに悩んでいる子はたくさんいるんだよ。そういう子がいる学校の先生の所に一度行ってみない?」と話し、ホームページを見せました。そして、「行くだけなら良い。」と言ったので、すぐに面談の予約をしました。
後から、感じたことは、すぐに動いてよかったということでした。
もしこれが一か月後だったら、きっと娘は行かなかったと思います。
ますます自分の殻に閉じこもり、人に会うことに恐怖心、警戒心が強くなっていたからです。
この面談から一か月半後に元気学園に入園させていただくことになったのですが、すんなり入園できたのも、一度行った場所だったからだと思います。
なぜ、中学受験もして入った学校に対し、娘が通わなくなってすぐに、別の道を探したのか...。
もちろん、元気学園に面談に行った後、スクールカウンセラーと話をしたりして、気持ちも揺れましたし、「もしかして学校にもどったりして…」などと考えたこともありました。
でも、私はどこかでこうなることをわかっていた気がしました。
初めて面談に行ったときも先生から「お母さんはわかってたんじゃないんですか。」と聞かれました。
娘が医学的に見てどうなのかは全く分かりません。検査をしたこともありません。
それに、小学校では特に問題を起こしたこともないですし、むしろ先生から「優しいお子さんですね」と褒められました。
でも、私は何かを感じてました。そして、私の娘に対して感じることを理解してくれる人はいませんでした。
身内などは、特にです。私の感じ方が漠然としたもので、白黒はっきりするものではなかったからです。
小さいころから「ゆっくりな子だなぁ」と思ってました。
赤ちゃんの時は突然大声で泣きだすことがあったので、外出するときに緊張しました。
物心ついてからは、スカートしかはこうとしない。とても怖がり。不器用。
勉強面では、理解については口頭で説明すればそれなりに理解するけど、定着するまでにものすごく時間と努力がいる。
そして、人が好きなのに友達とのコミュニケーションがうまくできない...。これは、気づいていたのですが、トラブルもなく学校に通っていたので、何も対処しませんでした。しかし、6年生になってから心配なほど顕著になりました。(担任の先生は全く気づきませんでした。)
娘には娘のペースがある。それなのに、無理をさせてしまいました。
気づかぬふりをして、おしりをたたき続けて、娘には本当に申し訳ないことをしてしまったと思っています。
元気学園で過ごし始めて一週間後。
会いに行ったら、「あまり長く一緒にいると帰りたくなっちゃうから、もう行って」と言われました。
とても心配でした。
でも、「ここで甘えて家に帰ってはいけない。変わるんだ。」という娘の意思。
ここで過ごして頑張るという気持ちになったのは、元気学園の環境が娘にとって安心できる、先生方も生徒の皆さんも信頼できる、そう思えた場所だったからなのだと思います。
一か月に一度は娘と会うのですが、そのたびに元気学園が「娘の学校」になっていっているのを感じます。
本当に良い笑顔をしています。そして、はっきり受け答えをするようになり、姿勢も良くなりました。
元気学園での4か月、本当にすごい!と感じています。
先生方がいて、仲間がいる相乗効果なのだと思います。
元気学園での学びが彼女の心身の栄養になり、自信をつけ、独り立ちができる力がつくことを祈っています。
そして、また一緒に過ごせる日を心待ちにしております。