
中学校1年生で元気学園に入学してきた男子生徒のお母さんから、学園を卒業して1年が経過し、その後の様子と今の気持ちを手紙に書いて送って下さいました。
『元気学園を卒業し、1年経ち、息子は多くの友人もでき、クラブ活動と、追試、補講!?にも充実し、学校生活を楽しんでいるようです。半年お世話になって、人との話し方、接し方、思いやり、考え方を学び、そして体力を付けていただいたことに、本当に感謝しております。
今、息子は、友達と友人関係のことを真剣に話し合ったり、学校でのマラソン大会でも完走し、もっと体の弱い子と思われていた様で、皆にびっくりされたそうです。今年の5月の体育祭では、クラスTシャツの絵に選ばれて本人も大変喜んでおりました。』
とても、活発に学校生活を送っているようで、何よりです。
最 初に相談に来たときには、お母さんは、暗い顔をして、本当に悩んでいるといった感じでしたし、お父さんは、「どうしたらいいのだ」と手の打ちようがなく困 り果てた様子でした。子供の方は、「じゃあ、みんなと一緒におやつでも」と誘っても、体を固くして、動こうとしませんでした。
でも、「元気学園で頑張って、やり直して欲しい」という家族の期待をうけて、自分でも「やってみよう」と思って、決心して来たのだそうです。(入学後、聞いたところ、学園にいる生徒たちをみて、ここなら居られると思ったと言っていました)
ど の子もそうですが、在学中は、いろいろありました。しかし、積極的な教育を行う意味を理解し、学園生活に馴染んでいくうちに、ずいぶんと成長したと思 います。好き嫌いの前に、じっと座って取り組むことが出来なかった勉強にも、一定時間落ち着いて、取り組むことができるようになったことで、イライラせず に授業時間過ごすことができるようになり、「一言多い」という短所が、「人なつっこくて憎めない性格」という長所に変わっていくことで、周りからの評価も 高くなっていきました。急におなかが痛くなってトイレに駆け込む事もしょちゅうでしたが、それが減ってきて、卒業前にはなくなってしまいました。体が大き くなり、体力が付いたおかげで、行動に余裕ができて、その分、周りに気を配ったり、ちょっとだけ無理をして、頑張るということもできるようになって、それ が、今の学校生活で潤いとなっているのだと思います。
学校に復帰して、1ヶ月 ほど経ったとき、「どうにかやっていけそうです」と家族全員で喜んで報告に来て下さいました。その時のお母さんの変貌ぶりには、最初に出会った時と、同じ 人か?と思ったくらいに、若返り美しく、「この家族を苦しめていた、原因を解決することができたのかな」と思うと、深い悲しみの淵から親子が陽の当たる場 所に出てきような印象を受けました。
不登校は子供一人の問題ではなく、家族全員に大きくのしかかる、重圧のような物だったのではないか、それを解決すると、こんなにも、明るい笑顔が、お父さん、お母さん、兄弟姉妹、そして、本人からでてくると思うと、柔軟さが十分にある年齢に、早いうちに解決できて、このような手紙をもらえる日が来て、心か らよかったと思います。
元気学園の学校復帰の一番の目的は、「不登校をくり返さないこと」
学園に居る時間が短い子もいれば長い子もいます。それぞれに、必要な事を身につけるのに必要な時間であり、いつかは、家に帰る日が来ます。そこで、また以 前と同じような辛い思いをしなくても済むように、こうして時間が経過しても、「楽しくやっている」「今度こんなことにチャレンジする」といった手紙をもら えることは、元気学園にとって、とても幸せなことです。

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